皮膚の炎症を抑制しました!
「幹細胞培養液」とは、日本国内の呼び名です。国際的には「馴化培地(Conditioned Medium:CM)」と言います。良く先生方から、「幹細胞培養液」の論文をgoogle等で探しても見当たらないと言われます。「馴化培地」で検索して頂ければ多くの論文がヒットします。
以下は、日本のドクターの論文からの抽出となります。
「脂肪由来幹細胞培養上清液には、肌の炎症を鎮める働きと、傷ついた皮膚を修復する力を高める働きの両方が期待できることを示した研究です。細胞そのものを移植しなくても、幹細胞が分泌する成分だけで皮膚を守り、再生を助ける可能性が示されました。」
この論文の臨床的な価値
再生医療の観点から見ると、この研究には3つの重要な意味があります。
1.抗炎症作用
炎症性サイトカイン(IL-6、IL-8など)の産生を抑え、炎症反応を和らげる可能性が示されました。
2.組織修復作用
線維芽細胞の増殖を促進し、組織の再構築(リモデリング)に関わる因子を増やすことで、皮膚の修復を後押しする可能性が示されました。
3.細胞を使わない再生医療への期待
幹細胞そのものではなく、幹細胞が分泌した有効成分を含む培養上清液だけでも生物学的な作用が確認されたことは、「細胞を使わない再生医療(Cell-free therapy)」の有望性を支持するデータの一つと考えられます。
Fumiko Yano、 Taiga Taked、 Takafumi Kurokawa、 Toshiya Tsubaki、 Ryota Chijimatsu、Keita Inoue、 Shinsaku Tsuji、 Sakae Tanaka、 Taku Saito Effects of conditioned medium obtained from human adipose-derived stem cells on skin inflammation journal of the Japanese Society for Regenerative Medicine. Regenerative Therapy Volume 20, June 2022, Pages 72-77